レベル5

仕事を休んだ、Cが私以上に緊張した面持ちでFセンセイの検査結果を聞いていた。

はじめに、右胸の腫瘍について-------------
予測していた通り、「良性」ではないかという見解。レベルを1〜5であらわすと2。
こりこりが動くというのがキメ手らしい。
しかし念のため、生検という方法で細胞をとって確認するという。

ひょうたん腫瘍について------------------
レベル5の予断を許さない「がん細胞」であると診断。 あっちゃぁぁ〜〜
静かに淡々と、丁寧に噛み砕いて説明される。
がんという、重い宣告を受けているにもかかわらず、Fセンセイのパーフェクトな説明に
感心して聞きほれてしまった!
センセイは髪こそ、真っ白でパッと見は47〜49歳くらいだが昨日のりんとのおしゃべりで
私より歳は下であるということがわかっている。よく、観察するとお肌はツヤンツヤン。
ベテランの医者というのは50は確実に過ぎていると思ってるからこれはもう、尊敬!なのだ。<<具体的な治療方針>>
①手術⇒治療
②化学療法⇒手術 
できることなら早く治療して成果を上げたい。 私の心は即座に決定した。
Fセンセイはいろいろ、メリットとデメリットを挙げながら私に向いているのは①ではないかと
おっしゃった。ハイ、センセイ、正解です!!
胸がなくなっても命まではなくなるわけではないし、②の小さくしてから温存手術を受ける
ことを望めば、その間に転移してしまう可能性が出てくる。青い顔して隣で手に汗握るCも
同様の意見だった。命に関わる大切なことを即決しその場で医者に全摘手術をお願いしたが
後になっても自分の下した決断に後悔することはなかった。
2診を後にし、担当看護士のおーさんより入院や手術の説明を受ける。
イトコの協力があって短期にことが運ぶよう、スケジュールが組まれた。
おーさんの「がんばったね」の一言で突然、せきを切ったように涙が溢れ出す。
これからは自分の中のがんという手ごわい敵と戦わなくてはいけない。
でも、どうにもこうにもピンと来ないです。こんなに元気なのに私ががん!?