クリスマスな渋谷

nagisada2005-12-07


この時期に東京に来るなんて過去になかったと思う。12月は休みなしで働き通しの店に缶詰だから。 先月上京した際にうっかり2度目のホメオパシーの予約をいれたためにこの時期の東京になったのだ。仕事もいれず遊び?だけで出るのは無駄遣いに思われ、よほどのことがない限りないことだ。前回出来なかった春のバッグの仕入れをすることを思い付き昨日、メーカーにアポ取りを試みたがあっけなく断られた。百貨店への出荷準備でプレスルームが足の踏み場もないからという理由だ。うち程の小さな商売では断られても強くでれないというのが悲しい現実だ。そんなわけでバッグ屋からは目と鼻先の浅草の問屋で店使いの雑貨や消耗品を買い求めてから以前から行きたかったそば屋で憩う予定でいた。が、思いの外、品選びに時間がかかり予定してたそば屋どころかホメオパシーの時間にすら間に合うか?という事態になってしまう。電車1本遅れたら遅刻していた。 2度目となる今回は前回、処方されたレメディ−の効果確認と何か変わったことがないかのチェックを受けた。その後、 私がまだ自分の体や心と向き合えていないということでお叱りを受ける。ゆっくり休んで過去の自分をもう一度を見つめて心を全身全霊かけて開かないといけないということだ。いつも駆け足で毎日を送っている、私には確かにそんな時間も必要かもしれない。心も解毒しなくてはいけない。過去の毒をすべて出し切ってはじめて本当の自分になるという。そうすることではじめて体が癒されるのだという。心でわかっても今しなくてはいけないことが山積みで口からは「できません」ともれそうになった。今、何が必要なのか?という先生の問いにその言葉は飲み込んだけれど。自分が治したいという気持ちで挑まないといけないことはわかっているが今の自分には現在も大事だ。この先いつまで生き延びれるかわからないけれど、今すべきこと、今やりたいことを近い将来のために我慢することが出来ない、私はやはり長生きしてはいけない、できない部類の人間になるのだろうか。あれこれ精一杯やってきて結果、がんになるということが最初からわかっていたのなら少しは気をつけたのだろうか。それは皆無・・・・誰にもわからないこと。毎週、受けている抗がん剤で確実はインナーは疲れてきているはずなのに私ときたら、とっても元気だし、忙しくすることでがんを忘れたいのかもしれない。がんの告知を受けたときの気持ちになりもう一度、がんのことも真剣に考える時がきているのかもしれない。今も昔も含んで自分探し?をするのがまさに今なのだろう。そんなことを考えながら、頭の中がぐるぐるになりながら電車に乗った。
帰りの時間までは「トゥルーへの手紙」を観る予定だった。田舎では上映されていなかったので金沢まで出かけるか東京に出たときに観るしかなかったから今回はまたとないチャンス!この世は混沌としているけれどシンプルに、愛するもの達を守るために人間としてどう生きていくのがいいんだろうというメッセージが染みた。今の自分の置かれてる状況に何かとハマった。ブルースウエバーの写真を見てるような、美しい、懐かしい画像と彼の愛する犬たち、彼の友達・・・すべてが心温しくなる時間だった。満ち足りた気持ちで外に出ると渋谷はクリスマス気分めいっぱい。昼間は忙しく通り過ぎてきて気づかなかったなあ。(ゆっくりしなさいとはこういう時も言えてるのかも)煌びやかなイルミネーションで東京にいることを思い出した。街を歩くカップル達も若さで眩しい。渋谷だっしなあ。これから帰るの、しんどいな・・・なんとか疲れた体を奮い立たせて新幹線に乗り込んだ。