術後1日め

ベッドの上で過ごすがすこぶる調子がいい。夕べ、散々悩んだ腰の痛みも電動で少し腰の位置を上げることで解消。外もお天気がよくて明るい気分になれる。午後から待望の食事をとり歯を磨いて体を拭いてもらう。寝たきり老人の一日はこんなんかなあという感じ。疑似体験だ。回診の時のフクちゃんはにこにこ笑顔で本当に福の神のように見えた。何故だかフットサルシューズを履いている、インターンの若医者がガーゼ交換をしてくれる。その時に巻いてあるガーゼとタオルは当然ながら、取り除くのだがまだ自分のであって自分のでないような左胸に目をやる自信はなく思わず、目をつむってしまう。はっきりいって確認するのが怖いのだ。いつかは平らになったそれを見なければいけないのだけれど・・・・そんな先のことじゃないけど出来れば、ずっと見たくない!
3時過ぎにボスとママが様子をみにきてくれた。出かけるときアスキーが「わん!」と吼えたらしい。ぼくも連れてって----------なのかどうかは不明だけど一度も今まで吼えたりすることはなかったアスキーだけにびっくりしたという話。ここのところ、周囲のあわただしい空気を察知して彼なりに心配しているのかもしれない。手術前に行った、アスキーとの最後の散歩で私のガンが完治しなかったら私と高齢のアスキー、どっちが先に逝くのかなと嫌な考えを巡らしたっけ。
昨日、オペしたばかりの人間が元気に飲み食いし、笑っている様子を見て安心してくれている、私の大事な家族達。私以上に喜んでくれている、家族を持ったことを今一番の喜びに思う。