入院

実は昨日すでに入院しているがすぐに外泊届けを出して家からまた病院に向かう。主治医のF医師と最後の確認とオペ説明があった。婦人科を受けていた、10日と11日にセンセイは学会に出かけていて不在だったので結果を私より遅く知る。乳がんの摘出と右胸のこぶの摘出、それから再建という段取りの確認でいたが思いもかけず、センセイは卵巣の手術を控えているので今は体力を落とさないほうがいいのではという意見。どういうことかというと、に切除だけで再建は後日にした方がいいですよという意見だ。この時はさすがに涙が出た。同時再建をしないということはかたわのような、体で過ごさなければいけなくなるということだ。バランスの悪い体を想像するのも怖い。悩むにはあまりにも時間がなさすぎだ。今、この場で決断を迫られている。ちばーにょも同席してくれたイトコも医師の意見に同意していた。再建は体が十分、整ったときでいいだろう、まずは「転移」という最悪のシナリオを見通して・・という勧めも心に響く。胸の形より、怖い再発や転移を少しでも避けて次の手術のために体力をつけておくのがやはりベストなのだということを自分に言い聞かせ、同意のサインをした。決定したからには後戻りはできない。「よしっ!!」。
午後からはちばーにょのサッカーの試合を見に行く。病院に戻るのは夕方でいいとのこと。病院からわりに近い競技場だったので都合がいい。同チームのおっさん達に励ましの声をかけられる。「いつ手術?」「明日。」なんて、鬼気迫るもののないすっとんきょうな会話もありで(笑)。しかし、やはり中には気遣ってくれて、どう接していいのか、とまどっている様な視線も感じてたまらなくなってきた。その後はイトコ宅でお風呂を借りて病院に戻る。
一晩だけだが4人の相部屋だ。挨拶もそこそこでひとりになるといよいよ・・・てなメランコリックモードになってきた。しかし、すぐそんなモードは壊されてしまった。 下剤を飲み腹を空にしてナースに出した内容物を見せる儀式がある。「浣腸しましょう!」とやってきたのがな・・なんと小、高と学生時代の同級生だった。20年ぶりの再会に喜んでいいはずだがここは病院。でもって私は明日に手術を控えた、ガン患者で同級生は今晩の担当になったナースである。いきなり私の下痢便を見せられた、かわいそうな同級生である。仕事とはいえ、ナースのお仕事って大変なんだねぇ・・・なんてオバカな会話。こうなったら何も怖くない、開き直りの精神なのである。術前は心配でなかなか寝付けないもんだからよかったら眠薬あげるよと心配してくれたけれど普通に寝てしまったよ。